【知多半島魅力紹介】たまり醤油

「ポコッ…ポコポコッ…」蔵に足を踏み入れると、時々こんな音がした。生きた菌が、ゆっくりと醤油を作っている音だ。今回お邪魔したのは、武豊町でたまり・味噌・たれの醸造をしている「丸又商店」。1829年の創業以来、伝統製法の「たまり」にこだわってきた老舗メーカーだ。

「たまり」とは醤油の一種。一般的な薄口・濃口醤油は原料に大豆と小麦を半々程度使うのに対し、たまりは小麦をごく少量、または一切使用しない。大豆だけで作ったたまりは旨味成分が多く、風味、色ともに濃厚。手間と時間がかかるため生産量が少なく、主に東海地方でのみ消費されてきた。昭和初期には武豊町内に50軒ほどあったという醤油蔵だが、現在は6軒となっている。

丸又商店の木造・土壁の蔵には創業当時から住み着いた菌たちが生息。100年以上使っているものもあるという木桶と相まって、マルマタ独自の味わいを作り出している。「大手にはできない、濃い味」と、6代目は自信を見せた。昔ながらの製法で、生きた菌が作るからこそ、一つ一つの木桶で味が違うのだとか。主力商品は「オーガニックたまり」。有機丸大豆のみを使用したグルテンフリーの醤油として、海外からも注目を集めている。

すき焼き、照り焼きが1本で完了!!
丸又商店が「簡単に自炊を楽しんでもらいたい」との思いで開発した「万能調味料」。たまり醤油をベースに、酒、みりん、砂糖など、和食に欠かせない調味料を合わせたタレだ。

丸又商店
武豊町内では最も古い醸造メーカー。たまり醤油だけでも数種類あり、ポン酢やタレなども販売している。店頭のほか、まちの駅「味の蔵たけとよ」や、公式オンラインショップでも購入できる。
住所:武豊町里中152
TEL:0569-73-0006
オンラインショップ:http://marumata.shop-pro.jp/

ココジモコラボ 商品開発室便り
ミールキット開発中!トマト+和牛+たまり=絶品ハンバーグ

濃厚な甘みで人気の高い「金赤トマト」。ただ、傷や割れで廃棄してしまうものもあり、これらを使ったメニューを開発してみることに。小栗牧場の「和牛100%ハンバーグ」と組み合わせて試行錯誤するも、しっくりくる味付けが無く…そこで登場「万能調味料」。甘めのタレとトマトの相性が抜群で、和牛の旨味を引き立てる味わいに!

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