一定期間熟成させた酒を「熟成酒」と言いますが、日本酒の世界では長らく新酒への注目が集まりがちで、熟成酒は通の間の楽しみになっていました。
お酒は熟成が進むと、水とアルコールが徐々に馴染み、口当たりはカドが取れてまろやかになります。日本酒やワインのような醸造酒では、時と共にお酒に含まれる様々な成分が変化して、複雑な香りや味わいを生み出します。それぞれ異なる熟成期間の熟成酒を飲み比べてみるのも楽しみのひとつではないでしょうか。
知多半島の熟成酒でまず味わいたいのが、国内外のコンテスト受賞に輝く澤田酒造の純米吟醸熟成酒「豊醸」です。
2年熟成純米吟醸「豊醸」の持ち味を蔵元の澤田薫さんに伺うと「冷酒がイメージのフルーティな味ではなく、“味吟醸”スタイルの純米吟醸なので、敢えて常温タンクで熟成をさせています。 「熟成酒ならではのなめらかさ、口中に広がるどっしりしたうまさ、余韻をかすかに漂わせながら消えていく軽やかさなど、重なり合った旨味が後を引く美味しさだと思います」。
飲み始めは常温、そして熱燗。口の中に広がる甘みと旨味が徐々に増していきます。開栓後しばらく空気に触れさせてからいただくのも「豊醸」の持ち味や香りの変化が楽しめると言います。
魚の煮付などの和食の他に、チーズやクリームソース系の料理とも好相性です。
「豊醸」の熱燗最適温度は45〜51℃。磨いた酒米を、蒸し上げ、麹蓋で少量ずつ麹菌を付けていく伝統の日本酒造り。この後仕込みになります。
「豊醸」の銘柄は現在酒母造りの主流になっている「速醸酛」秘術の開発となった知多地域の酒造家による研究会「豊醸組」の醸造試験場が澤田酒造にあったことに由来します。
「白老」の旨さを引き出すオリジナルの常滑焼酒器です。
「豊醸」には古酒ならではの余韻のある旨さを楽しめる遊び心あふれる「藻掛け技法」の酒器がおすすめ。
嘉永元年(1848年)創業。170年余りの歴史を持つ。
仕込みに知多の湧き水を使用し、古式伝承の手造りのお酒を造っています。
本社:常滑市古場町4-10
お問い合わせ:0569-35-4003
HP:https://hakurou.com/
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熟成古酒で造る
江戸時代の製法で復刻した梅酒
江戸時代の書物「本朝食艦」にある、日本酒の古酒による梅酒の作り方に忠実に則り、ワラ灰によるアク抜きから始まる“昔造り”で作られた澤田酒造の梅酒「白老梅」。純米大吟醸仕込みと、純米吟醸仕込みが有ります。梅は、地元知多市の天然記念樹で爽やかな酸味が美味しい「佐布里梅」を使用。
本記事でご紹介した商品は
ココジモでも販売を予定しております。
今しばらくお待ちください。