みりんのみりょく

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今回は知多半島のお隣の三河地方のみりんについてご紹介します。
愛知県の三河地方は、千葉県流山市と並んで、みりんの産地として有名。

三河地方にはこだわりのみりんが数多く、お店にもたくさん並んでいて、
しかもどれも美味しいですね!

そんなみりん、大昔は甘いお酒として飲まれていたそうです。
調味料として使われるようになったのは、江戸時代後期からだそうですよ。 

ところで、

みなさんがいつも買う「みりん」ってどんな「みりん」?
お気に入りの「みりん」は?
そもそも「みりん」って何? 

スーパーで見かけるのは、だいたい3種類ほど。
「本みりん」、「みりん風調味料」そして「みりんタイプ発酵調味料」
私が手を伸ばすのは、ほぼ「本みりん」です。 

なぜか? 

みりんの正統派だから! 

愛知県民になったからには、ホンモノ感・・・というか、オーソドックスな「みりん」を知りたくて、使ってみたくて、そしてちょっとした “料理できる感” を出したくて使いはじめたら、おいしくてやめられなくなったから。 

 

みりん風調味料も決して悪いわけではなく、手軽にみりん風味を出せる調味料で、アルコール度数が1%未満のいわゆる代用品です。 

そして、みりんタイプの「発酵調味料」の方は、米、米こうじを用いた清酒の製造工程で塩を加えて飲用ではない状態(不可飲処置と言います、酒税がかからず安価に販売できます)にした加塩発酵液に、糖類やアルコールなどの副原料を混ぜ合わせた調味料で、塩を1.5%以上加えることが決められています。その為、一定のアルコール分を含んでおり、料理酒のような消臭効果が期待できるものの、同時に塩分も含んでいます。…とのこと。 

どちらも良さそうだけど、“風” とか “風味” を受け入れるだけの心の余裕を、あいにく私は持ち合わせていない(笑)
だから、
ずっと本みりんを使っています。
 

そして、本みりんとは。 

もち米、米麹、焼酎を原料とし、40~60日間熟成させて糖化を行い、カスをしぼり取ってできるいわゆる “甘いお酒” のこと。アルコール度数は14度前後あるので、お子さんがいるご家庭は気を付けましょう。 

 

海外に住む日本人の多くは、意外かもしれませんが「みりん」の入手に困っています。手に入ったとしてもとんでもなくお高い(あくまでも個人的感想です)。10年くらい前までの話だから、今はそうじゃないかもしれないけれど、みりんが無いときは、お酒+砂糖(白ワイン+はちみつでもOK)でみりんの代わりにしていました。 

無くても困らないけど、あると途端にお料理に奥行きがでる「みりん」。 

そんなみりんの美味しさに “さらに” 目覚めたのは、三河地方の本みりんを使ったあるお料理の美味しさに衝撃を受けたから。 

その時はたしか、“煮詰めたみりんのシロップ” が「りんごのピザ(デザート系のピザ)」にかかっていて、それはそれはとても美味しかったのを覚えています。手作り窯でつくるピザの教室でしたが、材料にこだわるスタッフの計らいで、お砂糖ではなく、本みりんシロップを使用。今おもえば、その頃から私の「みりん」使用量は確実に増えていったのです。 

 

今回、三河の本みりんを使って、みりんの底力を研究してみました!

つくってみたもの

●本みりんを煮つめてつくる「みりんシロップ」

本みりんを小鍋に入れ、だいたい半量になるまで弱火で煮詰める。
みりんの表面がなんとなくゆらぎ始め、小さい泡がたくさんできて、トロっとしてきたらできあがり。
お鍋のまま粗熱を取ってから、煮沸した清潔な瓶に移し替えます。
常温で1週間持つそうです(常温だと聞いても、とりあえず冷蔵庫に入れる性格です)。
NO SUGARとは思えぬ甘さと濃厚さで、とても美味しい! 

 

●みりんキャラメル 

みりん1:生クリーム1の割合で、小鍋かフライパンでくつくつと煮詰める。
最後一気に火が通るので注意深くタイミングを見計らってください(私は失敗しました)。
火が通り過ぎると固くなるらしい、という情報に怯えた私は、早めに火から外してしまい、やわらかいトロトロ生キャラメルのようなできあがりに。
それでもそのまま食べても、パンに塗っても、ヨーグルトにかけてもおいしくいただきました。 

 

●パンケーキ

・ホットケーキミックス1袋(150g)
・卵1個
・牛乳100cc 

(つくりかた) 

  1. 材料をあわせて、泡だて器でなめらかになるまでよく混ぜる。 
  2. できれば表面加工のしてあるフライパンを温めて、一旦ぬれ布巾の上に置いて熱を取る。(焦げ付きやすいフライパンの場合は薄く油をひいておく。) 
  3. お玉一つ分の生地をフライパンに落とし、とにかく弱火でじっくり火を通す。 
  4. 生地にプツプツと泡が出てきたら、裏返す。すると、火が通ってムクムクと生地がふくらみます。 
  5. 器に盛り、バターとみりんシロップをかけてできあがり! 

ホットケーキは、ココジモで発売中の「愛知で生まれたホットケーキミックス」でつくりました♪ 

 

●スイートポテト 

さつま芋をレンジでやわらかくして、マッシャーでつぶす(こし器でこすとさらになめらか)。
そこに、煮詰めたみりんと生クリーム(もしくは牛乳)とバターを加えたあと成形し(カップに入れてもOK)、卵黄を表面に塗りごまを振って、オーブンで焼く。
※こんなときにしか出番のない黒ごまは行方不明で、白ごまで代用しました。 

 

●マドレーヌ 

薄力粉、アーモンドパウダー、ベーキングパウダー、バター、グラニュー糖、卵、はちみつ、でつくる我が家のマドレーヌ。今回は、はちみつの代わりに煮詰めたみりんシロップを多めに使用し、グラニュー糖の量を減らしてみました。
できあがりは、ほんのりみりんの風味はあるけれど、いつもよりパサついていて固くなってしまった。ちなみに、焼いた翌日の方がみりんの風味が増していました。
ただ、成功とはいいがたく、リベンジならぬ再研究が必要かもしれません。
もう一回つくるなら、いつものレシピでつくってから、生地のまんなかに②のみりんキャラメルを入れて焼いてみたい。きっととろけて美味しいだろう(想像的には完璧です)と思われます。 

 

さて、少しは「みりんのみりょく」に迫れた・・・でしょうか。 

 

みりんシロップはつくりおきしておくと便利です。 

パンケーキ用のシロップ以外にも、マスタードと混ぜてチキンソテーのソースにしたり、バルサミコ酢とあわせてお肉やお魚のソースにもつかえそう! プリンのシロップにもおすすめです(きっとおいしい)。 

私的には、みりんの万能感と存在感は年々増しております。 

とりあえず、みりんシロップを使っていますぐ食べたいのは、みたらしだんご(喜八洲のみたらしだんご“風”)かな。 

カリメロ

関西育ち。これまでにマルタ、UK、静岡を経て知多半島に移住。まさか「愛を知る県」に住むことはなるとは想像もせず。週5でダンスの日々(20代)→週5でケーキとパン作りの生活(30代)から一変、現在は珈琲と休憩をこよなく愛するただただぐうたらの人。

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