伊勢湾を望む穏やかな海沿いの愛知県美浜町に、スパイスカレーの名店「南洋の父サウス」はあります。建物の中に一歩足を踏み入れると、スパイスの香りがふわっと広がり、どこか異国に来たような気分に。ここでは、名古屋で愛された伝説の味を受け継ぐ、本格的なスパイスカレーが楽しめます。

名古屋の名店の味を、美浜の海辺で受け継ぐ
かつて、名古屋で多くのファンを魅了していた「南洋の父サウス」。前オーナーが病に倒れ、惜しまれながら閉店しましたが、その味を絶やしたくないという想いから、現オーナーの敦子さんが美浜町で再出発。
長年慣れ親しんだこの地に店を構え、再びスパイスの香りを届けています。

敦子さんは、ピンクの装いがよく似合う明るく気さくな方。お店に入ると自然と笑顔で迎えてくれて、初めて訪れてもすぐに心がほぐれます。カレーの話から、スパイスの奥深さ、美浜町の話題まで、ついつい話が弾んでしまう温かい雰囲気のお店です。
人気メニュー「選べる3種カレー」
今回いただいたのは、看板メニューの「選べる3種カレー」。
この日は4種類のカレーが並んでいました。
- 豆(ダル)
- パイナップル
- オクラ
- きのこ

その中から、「豆」「オクラ」「きのこ」の3種をチョイス。
注文は食券制で、使用できるのは旧千円札のみ。ちょっとユニークなシステムですが、もし持っていなくてもお店で交換してもらえるのでご安心を。
スパイスの個性を感じながら、混ぜて楽しむ贅沢
3種類のカレーをサフランライスでいただきます。
まずはそれぞれを一口ずつ。
豆カレー(ダル)は、優しい甘みと深いコクがあり、スパイスが体に染み渡るよう。
オクラカレーは、ねばりと酸味が絶妙にマッチして、後味さっぱり。
きのこカレーは、スパイスときのこの香りが重なり、旨味の奥行きがたまりません。

一通り味わったあとは、3種類をすべて混ぜ合わせて「味変」を楽しみます。
スパイスが複雑に絡み合い、ひと口ごとに新しい表情を見せる――そんな奥深い味わいが、このお店の魅力です

海を眺めながら、ゆったりとした時間を
お店の魅力はカレーだけではありません。
窓の向こうには、伊勢湾の穏やかな海が広がります。晴れた日には、キラキラと輝く水面を眺めながら食事を楽しめる最高のロケーション。外にはテラス席もあり、潮風を感じながらのランチはまるで南国リゾートのようです。

食後は、店内を少し散策するのもおすすめ。
棚には、オーナーがセレクトしたハンドメイドの雑貨やアクセサリーが並んでおり、どれも異国の香りが漂うものばかり。ちょっとした旅気分を味わえる、そんな空間になっています。

まとめ
「南洋の父サウス」は、スパイスの香りと海の景色、そしてオーナーの人柄が三位一体となった癒しのカレー店。
食べるほどに心も体も温まり、日常を少し忘れさせてくれる特別な場所です。
美浜町の海辺で、名古屋の名店の味を引き継ぐスパイスカレー。
ぜひ、潮風とともにその香りを楽しんでみてください。
