【知多半島情報誌「Step」特集】
たまごが主役

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卵は、卵かけご飯や卵焼き、茶碗蒸し、オムライス、炒飯…
和食、洋食、中華料理、パン、スイーツなど多様な料理に使われる万能な食材です。
栄養価と風味を兼ね備えた、食卓に欠かせない素晴らしい存在ですね。
地元の新鮮な卵を使った料理や、卵にまつわるユニークなストーリーをご紹介します!

参照サイト/JAグループ愛知・愛知県

知多半島と卵 見聞録

 
愛知県は江戸時代から続く養鶏王国として知られ、その歴史は深く根付いています。愛知の卵の産出額は全国で9位を誇り、特に東三河地域や知多半島を中心に約980万羽の鶏が飼育されています(2021年)。この地域の養鶏の起源は、江戸時代に遡り、当時は食用の鶏を飼う習慣がなかった日本で、尾張藩のサムライたちが副業として鶏を飼い始めたことがきっかけです。彼らは卵や肉を販売し、後に「名古屋コーチン」という美味しい鶏肉と卵を生み出すこととなり、日本全体に養鶏の文化を広める重要な役割を果たしました。

名古屋コーチン

昭和時代知多半島で誕生した「多産鶏」は、驚異的な生産性を誇りました。元々、ニワトリが年間に生む卵の数は約70個とされていましたが、現在では年間平均300個に達しています。この生産性向上に寄与したのが、南知多町内海で活躍した榎本誠です。
彼はアメリカの近代的な養鶏法を日本の環境に適応させ、独自の養鶏法を考案しました。その結果、カナダ、アメリカ、イギリスの白色レグホンを交配させた改良鶏「エノモト系白色レグホン」を生み出し、昭和31年には年間産卵数365個(毎日産卵)という世界記録を3年連続で達成しました。この記録は今なお破られていません。
知多半島の養鶏技術は、地域の特性を最大限に活かし、新鮮で高品質な肉や卵を提供しています。直売所では、農家の皆さんの独自の工夫や努力が感じられ、地元の魅力を存分に味わうことができます。ぜひ、食べ比べを楽しんでみてくださいね。

白色レグホン

在りし日のエノモト種禽場と榎本誠 (写真提供:南知多町教育委員会)

 

おすすめ!エッグカッター

卵を茹でる前に穴を開けると殻がきれいにむけます
 

 

日本人は卵好き!鶏卵消費量世界第4位
2023年の日本における一人当たりの鶏卵消費量は320個で、世界で4位となりました。1位は例年通りメキシコ。日本は2022年から2つ下げてしまいましたが、日本人は卵好きの国民です。※国際鶏卵委員会(IEC)2023年次の統計数値を参照(鶏鳴新聞より)

 

知多半島のTKG たまごかけごはん

 
新鮮な卵が手に入ったら食べたい、卵かけご飯や半熟卵。シンプルにいただくのもよし、ひと手間かけていただくのもよし。お好みのTKGを発見しませんか。

 


アイナン産業「海老もっこり」×「シラス佃煮&大葉」

高級えびせんべいを飼料に育てた濃厚卵「海老もっこり」と甘辛いシラスの佃煮の組み合わせは病みつきの美味しさです。大葉の香りと辛みが絶妙なアクセントとなり、食欲をそそります

卵はフワフワに溶いて後からご飯にかけても



青木養鶏場「名古屋コーチン卵」×「旬の釜揚げシラスとオリーブの塩漬け」

今が旬のシラスの釜揚げをオリーブの塩漬けと合わせて盛り、真ん中にコクと旨味の名古屋コーチン卵を落とした、知多半島の春らしい卵かけご飯。オリーブの塩漬けの塩味が卵によく合います

仕上げにエクストラバージンオリーブオイルをかけてもおすすめ



知多エッグ「知多たまごの味噌漬け」×「アツアツご飯」

豆味噌とみりんで作った味噌床に1~2日ほど卵黄を漬け込むと、琥珀色の美しい卵黄が出来上がります。旨味がぎゅっと詰まったこの卵黄は、ご飯やお酒との相性抜群です

味噌床は調味味噌でも美味しく出来ます



ひかりのさとファーム「平飼い有精卵」でエッグ&ソルジャーズ

イギリスの定番卵料理。スティック状にカットしたトーストを、クリーミーな半熟卵に浸していただきます。昔ながらの平飼いで育てられた有精卵は、自然な味わいが特徴。大きな卵を選ぶことで、食べ応えも抜群。朝食やブランチにぴったりです

3Lサイズの特大卵がちょうどいい

愛知の地鶏の卵に注目!

 

名古屋コーチン

「比内地鶏」、「薩摩地鶏」に並ぶ日本3大地鶏のひとつです。名古屋コーチンは、明治維新後に尾張藩士によって育てられた特別な鶏で、肉質と産卵能力に優れた「薄毛」鶏です。海部壮平・正秀兄弟が清国から輸入した九斤と地元の鶏を交配させ、全国的に名を広めました。
名古屋コーチンの卵は濃厚な味わいが特徴で、生で食べるとその魅力が引き立ちます。特に卵かけご飯では、卵のとろりとした食感と濃い黄身の風味が絶妙に調和します。

名古屋コーチンの卵

名古屋コーチンの卵の中身

「名古屋コーチン卵」×「炊き立てごはん」

知多半島名産TKG
知多半島の名産 名古屋コーチン卵の濃厚な黄身が、深い味わいを楽しませてくれます。地元のたまり醤油と合わせることで、新鮮な卵と旨味たっぷりのたまりが絶妙に調和し、贅沢な一品に仕上がります

 


岡崎おうはん

2008年に独立行政法人家畜改良センター岡崎牧場で誕生した、日本でも数少ない純国産鶏です。黒と白のしま模様が入った美しい羽装で、一般的な卵用鶏と比較して体型が大きいのが特徴です。「卵肉兼用種」として肉質の良い「横斑プリマスロック種」と産卵性に優れた「ロードアイランドレッド種」を交配し、卵と肉の両方で高品質を実現しています。新鮮で栄養価の高い卵とジューシーな肉は全国地鶏・銘柄鶏食味コンテストで最優秀賞を受賞しました。

岡崎おうはんの卵

岡崎おうはんの卵の中身

岡崎おうはん育成中!

半田市内で自然に近い環境を再現した『放し飼い』で岡崎おうはんや名古屋コーチンを飼育するeggふぁーむ SUN燦の大橋さん。「限りなくストレスをかけず、ニワトリが自然な状態で卵が産めるよう工夫しています。地元の穀物を中心に育てると卵が美味しくいただけます」と話します。販売、出店情報はInstagramで案内しています。ぜひチェックしてみてください
 

 
eggふぁーむ SUN燦
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