竹林は、人の手で生かされる。
竹林を守る、竹を使う
荒れた竹林を整える作業は、決して簡単なものではありません。けれど一本ずつ竹を切り、足元の道を整えていくうちに、竹林は少しずつ表情を変えていきます。閉ざされていた林に光が差し、風が通り、人が歩ける場所へと変わっていく。そんな変化を見守る時間には、どこかほっとする喜びがあります。
旭公園西側に続く、約200mの竹林の小径「ちたの竹林」も、そんな人の手から生まれた場所です。整えられた竹の道は、いまでは人気のフォトスポット。時にはライトアップイベントも開かれ、多くの人が訪れます。この景色は、「竹林をきれいにする会」が15年ほどかけて、少しずつ守り育ててきました。
美浜町でも、2000年ごろから地域の人たちが竹林と向き合う活動が続いています。町内各地の炭焼き窯を拠点に、木や竹を炭にする取り組みです。竹炭には無数の小さな穴があり、その働きによって消臭や湿度調整、抗菌など、暮らしの中で役立つさまざまな効果が生まれるといわれています。また、竹炭をつくる過程で生まれる竹酢液も、日々の暮らしの中で活用されています。こうした営みは、自然の恵みを生かしながら里山を守る取り組みでもあります。
ポーラス炭や竹チップの活用、土づくりへとつながる農業など、竹林の可能性を半島全体で考えようという動きも、少しずつ広がり始めています。
竹林は、切りながら守るもの。竹を整えることは、景観を保つためにも大切な手入れです。
自然の残る里山で、竹林と向き合う時間を、あなたも少し味わってみませんか。

ちたの竹林
自由散策できますが住宅地のため節度を持って見学ください
知多市金沢山林46-1(ベティさんの家 旭公園西隣)
ホームページ
知多半島で出会う、 竹と人のやさしい時間。
昔、竹は暮らしのすぐそばにありました。 箸やかご、物干し竿。春には、たけのこを掘る楽しみもありました。 けれど生活が変わり、竹を使う機会は少なくなり、 竹林はいつしか「やっかいなもの」と言われることも増えました。 それでも、竹は静かにそこに立ち続けています。 人が少し手を入れると、光が差し、風が通り、 ただの竹林が、心地よい小径へと変わります。 この特集では、竹林に向き合い、 手をかけながら関わり続けている人たちを訪ねました。

上野間にある炭焼き小屋「鵜の池窯」。美浜町内では現在5か所ほどの窯が稼働しています

竹の枝を束ねて作る枝条。「食と健康の館」の製塩施設「流下式枝条架塩田」で使われ、竹林の恵みが塩づくりにも生かされています

竹炭同士を合わせて叩くと、カラッと澄んだ音。竹の切り出しから乾燥、炭焼きまで、数日かけて作られます
まごの手が人気です

美浜炭焼き研究会会長の大崎さん

取材協力
美浜炭焼研究会
問合せ:美浜町役場(農業振興係)
☎︎0569-82-1111
ホームページ

東浦町産の竹の節を小さな露天風呂に見立てて、花見団子を片手にほっこり湯あみ。
かぐや姫…ならぬ「あんこ猫」の春時間。
※創作和菓子(参考作品)
