【知多半島情報誌「Step」特集】半田のランドマークと、まちの楽しみ方 vol.1

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30年前の「はじまり」が、今の楽しみへ!

情報誌Stepを発行して、まもなく30年。
その間、半田のまちも
少しずつ姿を変えてきました。

半田赤レンガ建物が
保存に向けて動き始めてから30年。
彼岸花でおなじみの矢勝川も、
風景を描いた夢から30数年が経ちました。

仕事に、子育てに、地域のことに。
毎日を駆け抜けながら、赤レンガを残したり、
矢勝川に花を植えたり、地域の文化を伝えたり。
そんな一つひとつの活動が、
少しずつ今のまちの風景をつくってきました。

そして今、その場所では、
新しい楽しみ方が生まれています。
あの頃の「はじまり」の、その先へ。
今、半田で広がっている楽しみを、
ちょっと覗きに行きませんか。

半田赤レンガ建物

見に行くだけじゃもったいない。
知る。出会う。つくる。
半田赤レンガ建物、2026年の現在地

明治から続く赤レンガ建物が、いま、ちょっと面白い場所になっています。
建築を知ったり、お茶を楽しんだり、発酵を体験したり。
歴史ある建物をきっかけに、さまざまな人が集まり、
それぞれの興味や「やってみたい」が広がっています。

 

カブトビール半田工場(画像提供:半田市立博物館)

 

はじまり。
半田の挑戦が残る、明治の赤レンガ。

半田赤レンガ建物が誕生したのは、明治31年。半田の地元資本で設立されたビール会社「丸三麦酒」の醸造工場として建てられ、ここで「カブトビール」がつくられていました。大都市の大手メーカーがひしめく時代に、地元からビールをつくる。酒、味噌、醤油、酢など、ものづくりが盛んだった半田ならではの挑戦でした。
建物を設計したのは、明治を代表する建築家・妻木頼黄(つまき よりなか)。横浜赤レンガ倉庫などにも携わった人物です。重厚なレンガの外観に加え、「アーチ状の耐火床」や「5重の複壁」など、ビール工場ならではの構造も残されています。明治時代のレンガ建築として国内でも有数の規模を誇るこの建物には、半田の挑戦と当時の建築技術が、今も刻まれています。

 

残すことを選んだ、30年前。

時代が変わり、工場としての役目を終えた赤レンガ建物。30年前、そこにあったのは老朽化した元工場でした。今のように人が集まる場所ではありません。それでも、この建物を半田の歴史とともに残せないか。議論と紆余曲折を経て、1996年、半田市は敷地と建物を取得。「残す」という選択をしました。
翌1997年には、市民団体「半田赤煉瓦倶楽部(現・(一社)赤煉瓦倶楽部半田)」が発足。保存活動が本格化し、2004年には国の登録有形文化財に登録されました。2015年には耐震改修を経て、観光文化施設として新たなスタートを切ります。
かつてビールをつくっていた場所が、人が集まり、楽しむ場所へ。その一歩は、30年前の「残す」という選択から始まりました。

 

そして、今。

保存や活用に関わってきた人たちに支えられながら、赤レンガ建物は新しい役割を担っています。長く関わってきた人たちに、新しいアイデアを持ち込む人たちが加わり、赤レンガ建物で過ごす時間も少しずつ広がっています。
30年前に「残す」と決めたことが、今こうして人が集まり、楽しむ場所につながっている。守ってきたからこそ、これからも新しい使い方を考えていける。赤レンガ建物は、そんなふうに次の時間へ進んでいます。

 

半田赤レンガ建物の価値と歴史を深掘り
赤煉瓦倶楽部半田
1997年設立。半田赤レンガ建物の保存・利活用やカブトビールの復刻などを通じて、地域の歴史や魅力を未来につなぎ、まちづくりを進める市民グループ。
ホームページ

 

人気のイベント

建築を「あそぶ」
「建築をあそぶ! in Handa」展(〜10/12まで)では、半田赤レンガ建物をきっかけに、知多半島・西三河の風土や素材、技術に目を向けます。「なぜ、ここに、こんな建物が建ったんだろう?」そんな素朴な疑問から、建物の向こうにある土地の歴史や人の営みに触れる展覧会です。会場には、建築を楽しむ子どもたちの声も響きます。

人気のイベント

お茶を囲んで
「半田大茶會 tea market」「CHAKOBA (チャコウバ)」には、日本各地の個性豊かなお茶をはじめ、茶器や飲食など、お茶をテーマにしたさまざまな出店者が集まります。お茶を楽しみ、つくり手と出会い、お気に入りを見つける。回を重ねるごとに来場者も増え、お茶をきっかけに人と人がつながる場として広がっています。次回は12/5〜12/6開催

人気のイベント

発酵を楽しむ
「半田発酵日和」は、半田に根づく発酵文化を、実際に手を動かしながら楽しむイベントです。醤油、味噌、みりん、酒、酢。仕込み体験や実演、マーケットを通して、発酵の文化に触れることができます。「できあがったもの」だけでなく、「できるまでの時間」にも関心を寄せる人が集まり、ワークショップの550席が完売するなど、その人気も広がっています。次回は10/31〜11/1開催

取材協力
半田赤レンガ建物
半田市榎下町8

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