【知多半島情報誌「Step」特集】
  常滑さんぽ 「やきもの散歩道エリア」

 

常滑さんぽ:中央
やきもの散歩道エリア
〜タイルに恋して散歩道〜

昭和レトロを感じるモザイクタイルを探して。

モザイクタイルの芸術性を感じるなら「とこなめ陶の森」。「資料館」を抜けて坂道のアプローチを上がると、庇が大きく迫り出した力強い建物が姿を現します。外壁のモザイクタイルが紫色の美しいグラデーションを描く「陶芸研究所」。日本の近代建築を代表する建築家・堀口捨己氏の設計です。8月に国の登録有形文化財に登録されました。入口正面には金色の吊り階段が配置され、左側には特徴的なデザインの明かり取り窓から自然光が差し込む銀色の展示室、右側には赤い応接室と舞台のような3畳の茶室があり、茶室研究で名高い堀口氏ならではの意匠を見学できます。
昭和レトロなモザイクタイルを探すなら「杉江製陶所タイル見本室」。福祉施設「ワークセンターかじま」で展示されています。土とやきものの世界を感じる「INAXライブミュージアム」では、モザイクタイルでオリジナルの作品づくりに挑戦しませんか。散策を通して磨いたセンスで、どんな作品ができるかお楽しみ。

とこなめ陶の森「陶芸研究所」
〜日本のモダニズム建築を体感。〜
1961年、竣工。外壁に貼られた350万枚ものモザイクタイルが紫色の美しいグラデーションを描く鉄筋コンクリート造の建物。屋上には特徴的な明かり取り窓があり、煙突のある常滑の町並みが望めます。日本の近代建築を代表する建築家・堀口捨己氏の設計。
※休館日を除いて基本的に見学可能ですが、アテンドや屋上見学をご希望の方は予約がおすすめです。(お問い合わせ:資料館0569-34-5290)

 

杉江製陶所タイル見本室
〜色鮮やかなモザイクタイルに魅せられる。〜
95年前に東窯工業(旧杉江製陶所)の事務所として使われていた「タイル見本室」のモザイクタイル。解体の危機から救われ、現在は閑静な住宅街にある福祉施設「ワークセンターかじま」に展示されています(見学は要問い合わせ)。

 

INAXライブミュージアム
〜土とやきものの多様な世界を感じる。〜
「世界のタイル博物館」「窯のある広場・資料館」をはじめ、土とやきものの世界を感じる体験・体感型のミュージアム。カラフルなタイルで作るモザイクアート(要予約/有料)やタイルのおうち、タイルdeリース(予約不要/有料)など体験教室もおすすめ。

 

 

常滑焼急須に出会いに。

常滑焼にもっと出会いたくて「やきもの散歩道」へ。作家が作品を販売するギャラリーはもちろん、常滑焼で味わえるカフェなども点在し、常滑焼の魅力を楽しめます。
オーナー自らが作陶家で、常滑焼急須で味わうお茶のおいしさを伝えたいとオープンした「茶伝」。酸化鉄を多く含んだ陶土で作る常滑焼急須は、お茶をまろやかにするといいます。使い込むほどお茶の味わいがよくなり、急須そのものも光沢が増してくる、育てる楽しみが常滑焼急須の魅力。その可能性を広げたのが常滑焼急須で中国茶を楽しめる「喫茶 鵲」や常滑焼急須珈琲のMEM.喫茶Tokoname。常滑焼でおなじみの朱色の急須だけでなく、多彩な色の作品も増えています。シーンに合わせて自分だけの急須を選んでみませんか?
喫茶 鵲 (かささぎ)
常滑焼急須で中国茶が楽しめるカフェ。希少で良質な茶葉を使用しているため、1煎目だけでなく、2〜5煎目ほどまでおかわりしながら、ゆっくりと過ごせます。中国茶と一緒に、茶籠で蒸した天然酵母パンなどもおすすめ。

茶伝 (ちゃでん)
急須職人の父を持ち、自らも作陶家として活躍するオーナー。常滑焼急須で楽しむ日本茶の魅力を伝えたいと工房の一部をリノベーションしてカフェをオープン。茶器、水、茶葉、すべてにこだわった日本茶を体験できます。

MEM.(メム)喫茶Tokoname
アイヌ語で泉を意味する「MEM」には「暮らしの小さな源泉であれたら」という思いが込められています。自家焙煎ミャンマー産オーガニック珈琲豆を使用した常滑急須珈琲の元祖。とこなめし菜食ランチも人気です。

コミュニティパーク「グルーン」&「Moooviとこなめ」
自然体験やDIY体験、文化体験など、市民の発見や交流を促すワークショップやイベントが定期開催される新しい公園です。隣接する「Moooviとこなめ」(入場料300円)は6カ月のベビーから12歳まで遊びを全身で楽しめるプレイスペース。小さなバス旅の発着にもぴったりです。

【Event イベント情報】

第57回常滑焼まつり
開催日:2023年10月7日(土)・8日(日)
開催場所:ボートレースとこなめ・やきもの散歩道・セラモール

3つの会場で常滑焼の即売会と屋台やフードトラックなどを展開。今年は7日(土)18時から花火の打ち上げも実施します。茶器や食器をはじめ、甕やすり鉢・砥石、盆栽鉢・植木鉢から招き猫・土人形まで、高い技術力と独創的な魅力を誇る「常滑焼」。常滑では現在、常滑焼の伝統を受け継ぐ作家、新しい常滑焼を目指す作家、常滑焼の土を愛する作家など、いろいろな作家が活躍しています。お気に入りの作品を見つけてみませんか?

Googleマップ

やきもの散歩道エリア
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